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相模湾・腰越港で新たに中深場五目乗合スタート・秋田屋   2010.02.24

現場写真 ファーストヒットはクロムツ35cm
現場写真 同行の上州屋板橋店の古谷氏もクロムツのダブルヒット

特に近年人気なのが美味な高級魚が色々と釣れる中深場五目釣り。

自分で釣った魚を自分で料理して食べることができるのが船釣りの醍醐味だと思いますが近年のグルメブームに乗ってより美味しい魚を狙って釣行スケジュールを立てている方も多いことと思います。
釣りはキャッチ&イート派の私も闇雲に釣行回数を重ねていた若い頃と違い、近年はより美味い魚を狙っての釣行が増えてきました。

PEラインをはじめとする急速なタックル進化により近年、中深場釣りがより身近なものになりました。
元々、東京湾口から相模湾にかけては急深の海域のため港からすぐの近場にも中深場釣りのポイントが存在していました。

昔から一部の根強いファンは狙っておりましたが機械のような大型電動リールに物干し竿のようなガチガチ竿と言う専用タックルを揃えないとならなかったためコスト的にも初心者には敷居が高くなかなか入門するのを躊躇ってしまうターゲットもありました。

それが高品質なPEラインが登場して以来、従来より道糸を細くすることが可能になりこれにより潮の抵抗を無くした仕掛けはより軽いオモリで釣ることが可能に。
オモリが軽くなれば当然竿も細くてよくなり道糸が細くなればリールも小さくても対応出来るようになりました。

普段、アジやイカ、マダイ釣りなどで一般的に使われている中型電動リールで流用が出来るとあって最近では都心近郊の港でも狙う船が徐々に増えてきたものまだまだ数える程度。

余談ですが、私は普段、上州屋新宿店にてアドバイザースタッフとしてたくさんの船釣りファンとも接しておりますが近年意外に多いのがこの中深場釣りファンのお客様で乗合で狙う船宿が増えることを願っているファンも少なくなく、私のHPをご覧になられた方や大の深場釣り好きとの噂を嗅ぎ付けてご来店してくださったお客様、メールなどでライトキンメ釣りをしてみたいのですが・・・などのお問い合わせをいただいた方を集めて毎月東京湾~相模湾にてライトキンメ釣行会を開催しております(次回の開催日程など詳細はブログをチェックしてください)が人気沸騰で参加希望者が多く毎回定員いっぱいでキャンセル待ちも出ている状況です。

そんな中、相模湾・腰越港の秋田屋で待望の中深場五目乗合を本格的にスタートさせました。

スタンスはライトタックルにこだわった中深場釣り。
竿は近年のブームに乗りライト深場専用竿も次々に登場しているがアジビシ竿・イカ竿などに使う竿でも流用可能と言う手軽さがウリ。

これにPE4~5号が300m位巻ける中型電動リールの組み合わせがベスト。
秋田屋ではよりライトタックルで楽しみたい方の為に道糸の号数によってオモリ号数を変えているそうで3号なら80~100号、4号なら120号、5号なら150号と言った具合。

道糸、オモリ号数を指定されていないから道糸をいちいち巻き替えるリスクも無いのが嬉しい。
仕掛けに関してもまだスタート段階で船長も手探りと言うこともあり皆さんに色々なものを試してもらっているそうでアミコマセを併用しテンビン・コマセカゴを使ったビシスタイルの人と従来の胴付き仕掛けのスタイルの人と様々で私も取材当日は2タックルを用意したのでタックルデータを参考にしていただきたい。

釣り方は仕掛け着底後にビシ釣りなら海底から3~10mコマセを振りながらゆっくり誘う。
胴付き仕掛けの場合は着底後にオモリを20m位巻き上げてから1mを5秒間隔位で誘い下げしていく。
アタリがあったら特に強いアワセなどは不要でキンメダイ・シロムツが多い時はそのままの状態でしばらく追い喰いを待つのも良いが、クロムツ・スミヤキと言った歯が鋭い魚が多い時はあまり待ちすぎるとハリスを切られてしまうため適度で巻き上げた方が良い。

また、深場釣りはオマツリを避けるため順番投入から船長の指示での同時巻き上げが多い中、秋田屋では同時投入でアタリが来たら各自巻き上げ方式だから深場釣りで初心者が最も心配している投入時トラブルがあっても他人に気を使わなくて済むのでいたってのんびりした釣りが楽しめる。

前々日に吹いた春一番の暖かさから一変、北風に変わり出船前には雪までちらついた2月16日(火)東京中日スポーツ釣り欄連載「池田健吾の爆釣天国」の取材を兼ねて釣行してきました。

2日前が20mを越える南風が吹き海は大シケ。
シケ前は深場釣りの好コンディションとなるニゴリ潮が差し込みキンメダイやメダイも交じって五目以上になった日もあったそうだが期待と不安の中、シケ明け久しぶりの出船なりましたが最初のポイントとなる亀城根付近に到着し斎藤太俊船長は潮を見るなり『シケ前に比べてかなり澄んじゃいましたね~』と冴えない表情。

期待と不安の中、第1投。

私もビシと胴付きの2タックル用意してきましたがまずは胴付き仕掛けでスタート。
着底後20m位上げて誘い下げていきましたがアタリは無くポイント移動。

2流し目は250mからのカケアガリ。
すると、海底から15m付近でアタリ。
少し追い喰いを待ちましたが最初の1尾目なので何の魚が着いているかまずは魚を見たいと慎重に上げてみると掛かっていたのは35cm級のクロムツ。
上下のハリも無かったので恐らく3尾掛かって2尾は切られてしまったのだろう。

ハリスを交換し再び投入。
しかし、アタリはこれきりであとは無反応。
しびれを切らした船長は船を南下させて城ヶ島沖へ。
ここも水深280m付近で再開。

すると、着底後すぐにビシスタイルの釣り人にアタリがあり早くも巻き上げにかかっている人も。
私も海底から15m位上げたところですぐにアタリがあり巻き上げスタート。
先に巻き上げていたビシ釣りタックルの人には25~30cm級のクロムツがダブル。
私にも30~35cm級クロムツの一荷。

次の投入でもクロムツがヒットしたがコマセが効いてきたのか落ちていく途中の仕掛けにサバが掛かってしまい止められてしまうことも。
このサバですがあまり多すぎると厄介ですが釣れ立てのものをすぐに捌いて切り身にしてエサにすると喰いがバツグン。
3尾掛かってきたので迷わず急いで捌いてエサに。
すると、クロムツの喰いはますます活発になりアタリ連発。

ところが、2連続ダブルの後でアクシデント。
巻き上げてきたクロムツを追い掛けてサメが船下まで上がってきてしまい急いで手繰り寄せたが『ガツン!』
クロムツに喰い着いてしまい瞬く間にモトスからラインブレイク。
恐るべしサメ!

気を取り直してこのタイミングでビシスタイルにチェンジ。
ただ、サメに怯えてかアタリが少し遠退いたところで少しポイント。
再開後はクロムツはポツポツとアタるものの他魚はなかなか姿を見せずシロムツが混じった程度。最後の流しで30~35cm級クロムツがダブルヒットし納竿。

澄み潮の決して良いコンディションとは言えなかったものの高級魚のクロムツは活発で船中釣果は4~10尾。
私はクロムツ28~35cm10尾・シロムツ22cm1尾・サバ多数で期待していたキンメダイや味の良さで定評のあるスミヤキ、メダイなど普段は多彩に交じるターゲットはほとんど顔を出しませんでしたがそれは次回のお楽しみ。
船長には次週のリベンジを誓い帰路に着いた。


現場写真 歯が鋭いクロムツ狙いにはハリチモトの爆釣オレンジパイプは必需品!
現場写真 秋田屋の斎藤太俊船長
現場写真 16日はクロムツ10尾の満足釣果
現場写真 潮が濁ればキンメダイ・良型クロムツも期待できる

そして、1週間後の23日(火)再釣行。

予報があまり良くなく前夜に降りだした雨が朝方まで残りました。
ただ、深場釣りでは空が暗めの曇り・雨陽気が比較的良いとされているだけあって北風がやや強いものの絶好の深場釣り日和だと喜び勇んで腰越港へ。

定刻6時半に出船し、まずは先週と同じく朝は近場のポイントから探索開始。

亀城根周りの水深300mで第1投目の合図。
見た目の潮はかなり澄み気味でしたが着底後、海底からオモリを15m上げてゆっくり落とし込みながら誘っていくと5m付近で早速アタリが。
竿先を激しく揺するクロムツ独特のアタリだったので追い喰いを待つと鋭い歯でハリスを切られてしまうため早速を巻き上げ。
上がってきたのは32cmのクロムツ。

2流目もアタリはありましたがクロムツはバレてしまいギンメダイが1尾掛かっていたのみ。
他の釣り人にはアタリがなくここで船長は場所移動を決断。

約20分で城ヶ島沖へ到着し潮回し後、投入。
水深は280m。

潮にニゴリが入って好条件に映りましたが仕掛けを投入してみると上潮だけが速くて底は流れない、いわゆる二枚潮。
すぐに流し換えて再投入するものの今度は途中でサバに捕まり思うように上手くいきません。
次の投入でようやく海底まで仕掛けが届き誘いを入れると海底から5m付近でアタリがあり巻き上げ開始。
上がってきたのは35cm級クロムツ。

ただ、上げる度毎回オマツリしてしまう潮の悪さ。
次の流しではオマツリした状態で道糸がピンと張られていたところに隣の人のクロムツが付いた仕掛けが上がってきてしまい180m付近で『スパッ』と道糸から切れてしまうトラブル。
リールを替えて仕掛けを付け直して再投入すると今度も300m付近でアタリがあり同型のクロムツがヒット。
ポツポツとアタリがあるものの潮ニゴリもあるので船長は思いきって浅場へ移動。

水深180~230mへのカケサガリ。
ここでは着底後、全員にアタリがあって各自クロムツをゲット。
どうやら潮が暗くなったため浅場へクロムツが上がってきていたようだ。
ただ、サバも多く2回に1回は途中で止められてしまう。

この釣れたサバですがすぐに三枚に卸して皮に約5mm程度身を残すまでに身を削いで幅1cm長さ10cm位に切ると最高のエサになる。
釣りを中断してせっせとエサ作り。

そしてこのエサを付けて投入すると220m付近で何やら大きなアタリが。
竿先がグイグイ引き込まれて思わず普段は手持ちにしない深場用の竿をロッドホルダーから外して手にするとかなり強い引き。
ゆっくり巻きに掛かりましたが残り100m付近で『フワッ』と軽くなってしまいました。
上げてくると残念ながら8号ハリスが切られていました。
魚が大きすぎて切られることはまず無いので恐らく歯が鋭い良型のクロムツだったのでは?

仕掛けを直して再投入。
しかし、またしてもサバに止められてしまい終始サバに苦戦気味で13時半過ぎ納竿。

釣果はクロムツ28~36cm4尾・ギンメダイ・ノドグロカサゴ・サバ多数で期待していたキンメダイの姿はまたしても拝むことはできませんでしたが前回に引き続き最高級魚クロムツを4尾ゲットすることができ満足。

船長によるとこれからの時期は深場釣りの絶好のコンディションと言われるニゴリ潮の日が多くなりそんな日は水深150~200m前後でも色々多彩なターゲットがヒットしてくるので中深場釣り入門にはもってこい。
ゴールデンウィーク頃までは狙っていきたいとのことで中乗りさんが常時同船しているので初めての方にもどんどんチャレンジして欲しいと話す。

クロムツはキンメダイと並んで深海高級魚の一つとして大人気の魚。
煮付けはもちろん、塩焼き・刺身・鍋物、そして、たくさん釣れた際は開いてから軽く塩を振ってからオカモト・ピチット一夜干しシートに挟んで冷蔵庫で1日寝かせば美味しいクロムツの開きが完成。

外道で釣れるシロムツ・スミヤキ・メダイは言わずと知れた深海の美味魚。
ウケクチメバルやノドクロカサゴも煮付けや鍋物で美味な魚達。
船長に聞けば地魚料理の店・鱗亭(http://akitayarintei.jp/)を併設している秋田屋ならでは美味い食べ方を詳しく教えてくれるだろう。

問い合わせ・秋田屋
TEL090-9151-0084

お問い合わせ・予約の際は必ず「池田健吾のHPを見ました!」と一言。

なお、先週火曜日の同船での様子は2月26日(金)東京中日スポーツ釣り欄連載『池田健吾の爆釣天国』にて掲載予定です。
ぜひご覧下さい、お楽しみに!

タックルデータ

胴付きスタイル

竿・ミヤマエ・レッドドラゴン230-LM
リール・シマノ・プレイズ3000
道糸・ゴーセン・メーターテクミースペシャル5号
ヨリトリ・下田漁具・深場用ヨリトリリングDX7号
モトス・下田漁具・キンメ漁業用ナイロン14号 枝間140cm
ハリス・下田漁具・金目一番8号 エダス70cm
結び目・下田漁具・クレン親子1×2号
ハリ・下田漁具・ムツ下田型17号
ハリス保護の為、ハリチモトに爆釣オレンジパイプを2cm位切って被せる
オモリ・フジワラ・スカリー150号。

ビシスタイル

竿・がまかつ・アジビシスペシャル175
リール・シマノ・プレイズ3000
道糸・ゴーセン・メーターテクミースペシャル5号
天びん・ヤマシタ・船テンビンK型2・3mm-50cm
ビシ・ヤマシタ・クリーンビシM150号
クッションゴム・ヤマシタ・ゴムヨリトリ3mm-50cm
ハリス・下田漁具・金目一番8号 
結び目・ささめ針・スーパー回転ビーズLL
ハリ・ささめ針・ムツ赤ケイムラ16号
ハリス保護の為、ハリチモトに爆釣オレンジパイプを2cm位切って被せる
仕掛け全長3m 間隔100cm・エダス30cmです